福祉業界で10年以上働いたけんさんです。

 

福祉の仕事というと、無資格・未経験でも雇用が超安定している世界です。そのおかげで社会的信用も高いですし、自分のやっていることが他人に役立つということに直結しているため、うまくいけば民間企業で働くより満足度が高いです。

 

しかしよく世間で言われているとおり、仕事がキツイとか、給料が安いとかといった側面もないわけではないです。

 

ぼくは社会人になってから福祉の、特に障害者分野について意図的にたくさんの現場を経験してきました。実際どうなのか?というところを語ることで、これから福祉の仕事に就きたいなと思っている人にとって、少しでも参考になれば幸いです。

 

福祉の仕事といっても色々な働き方がある

まず、福祉の仕事について解説します。

 

ざっくり言うと、福祉の仕事は、

  1. 高齢者を相手にする
  2. 障害者を相手にする
  3. 児童を相手にする
  4. その他、何らかの理由で最低限の生活を送れない人を相手にする

の4業界に分かれています。あくまでざっくりですからね!高齢の障害がある方もいれば、障害のあるお子さんもいますから、明確な線引きは難しいです。

 

そしてそれぞれについて様々な種類の施設があるのですが、ここでは「どんな働き方ができるのか」という視点で分けてみます。

  • 入所型の施設 → 常に職員が必要。シフト制で夜勤もある
  • 通所型の施設 → 日中のみ職員が必要。日勤のみ。
  • 訪問型の施設 → 各家庭に職員が出向く。勤務時間は人それぞれ(日勤が多いのかな?)

 

常に職員が必要な入所型の施設

入所型の施設はその名の通り、利用者がその施設に入所、つまり住んでいるとイメージしてもらえればいいと思います。世間一般の福祉施設に対するイメージに一番ちかい形なんじゃないでしょうか。

 

24時間利用者がいますので、職員も24時間必要になります。そのためシフト制の勤務となり、夜勤もあります。どんなシフトを組んでいるかは2交代制をとっているところもあれば、3交代制、両方混じってる、職員によってバラバラといった感じで施設によってまちまちなので、実際に聞いてみるしかないです。

 

働いてみて実際どうだったか

ぼくなりに感じたメリットは、

  • 利用者との絆が深くなる
  • その人の人生まるごとに関われる
  • 夜勤手当が大きいところが多いので、比較的給料がいい

といったところです。逆にデメリットはというと

  • 夜勤がシンプルにきつい
  • 比較的責任が重い

このあたりだと思います。まあ、夜勤前にマラソンしてきたり、夜勤明けに登山する人を知っているので、体力に自信があれば夜勤もそれほど苦じゃないんでしょうね。体力のないぼくにはきつかった。30台超えたころには命を削ってる感がありましたよ。

 

あと”比較的”責任が重いというのはさっきも言った通り24時間利用者がいるということです。通所型のように家に帰ったあとのことは何かあっても施設はどうすることもできないことが多いですし、災害で施設に通うのが困難な場合でも入所型は支援を途切れさせることができません。ここをメリットと取るかデメリットと取るかは、利用者とどう関わりたいかによるんですが、ぼくは台風とか大雪の日は「もう行きたくない」となりました。

 

ただ、利用者に対する責任の重さは施設の形態を問わず同じですからね!ここは間違えないでください。

 

補足:夜間のみ利用者がいる施設もある

24時間利用者がいるわけではなく、夜間のみ利用者がいる施設もあります(これも入所という表現がされる)。聞いたことあると思いますが、グループホームなんかがそれにあたります。

 

この形式だと、利用者は日中どこかの通所施設に行き、夜にグループホームへ帰ってくるということになります。簡単に言うと、家の代わりですね。夜に帰ってくるということなので、仕事は夜勤が主になります。

 

実際働いてみてどうかってところですが、ぼくはこの形態で働いたことないんですよね。いちおう近くで見ていた感想を言うと「大変そう」。毎回少人数で夜勤しないといけないし、意外と日中も利用者いたりするし。ぼくはやりたくないですね。次々と職員が辞めていってるグループホーム、けっこうありますよ。でも政府はグループホーム増やしたがってるんですよね~。

利用者がいるときに職員が必要な通所型の施設

通所型の施設は日中活動して、夜には利用者は各家庭に帰っていきます。そのため職員も日勤が主になります。具体的にはデイサービスとか作業所とかがそうですね。

 

働いてみて実際どうだったか

ぼくが実際に働いて感じたメリットは、

  • 勤務形態が一定なので生活のリズムを作りやすい
  • 利用者がいない時間があるため業務改善を図りやすい
  • 本人だけでなく、家族(家庭)とも関われる

といったあたりです。比較的無難な働き方とも言えます。ぼくが働いていたところは、利用者が帰ってから一日の支援を振り返って、翌日の支援にフィードバックして、というPDCAがうまく働いていたので、支援の質はズバ抜けていたと思います。ただ、利用者がいない時間を無駄にしていたり、家族との関係が希薄だったり、帰ったらもう「し~らない!」っていう施設も多いので、ここはよく吟味してください。

 

次にデメリットですが、

  • 給料が安い
  • 利用者に関われる範囲が限定されている

といったあたりです。福祉の仕事は基本給が安く、そこを資格や夜勤などの各種手当や、交付金で底上げしているんですが、このうち夜勤手当がすっぽり抜けるとけっこう差が出てきます。

 

また、家に帰ると手が出せないというのはけっこう歯がゆいもので、「虐待されてるんじゃ・・・」とか「家ではポテチとコーラしか食べてません」といった状態でも、そうそう介入することができないんで、普段から家族との関係を作っておいたりして備えてないと、命に関わる事態になることもあります。

 

職員が家庭に出向く訪問型の施設

これまで説明したのは利用者が各施設に移動していましたが、これは利用者は家庭にとどまり、職員が出向くパターンです。

働いてみて実際どうだったか

ぼくはこの分野で働いたことがないのでよくわからないのが正直なところです。それでも僕が知ってる範囲でメリットを挙げると、

  • 自分のライフスタイルに合わせて勤務できる
  • 家庭に介入できる
  • 場合によっては高収入

といったところでしょうか。知人には、働ける時間だけパートとか、ある利用者が要望している日時のみ働くとかといった人がいます。もちろんフルタイムで働いている人もいます。また、各家庭に行くので、家族との関係も作りやすいのもいいですね。

 

それと民間の参入がさかんで、契約件数に応じて収入を増やせるというところもあります。成果が見えやすく、それが収入につながるというのは福祉の分野では特徴的ですね。ウソかホントか、頑張りしだいで年収ウン百万!みないなところもありますよ。

 

デメリットは

  • 経験がないとやっていけない
  • 1人で対応しないといけない

といったところかと思います。あくまで未経験のぼくの私見ですが。基本的に1人で訪問して、何かあっても1人で対応となると、それまでの経験が豊富でないとやっていけないんじゃないでしょうか。もちろん未経験OKというところは研修をしてくれると思いますが、個人的にはそれでもハードル高いなあと思ってしまいます。

 

ここの項目は、そのうち訪問系で働いている人に話を聞いて追記できることがあれば改善しますね。

 

 

それで結局どこで働くのがいいの?

色んな業界と業種があるのはわかったけど、じゃあどこで働くのがいいの?ってなると思います(ぼくは思いました)。そこでぼくなりにこんな人はここがいいよというおすすめを挙げてみますね。

 

新卒の若者、体力に自信がある人は入所施設

入所施設は利用者と接する密度が段違いです。ここで経験を積めば、もしライフスタイルが変わって転職することになっても応用が利きます。それに夜勤ができる人を施設は重宝します。なので新卒や未経験で飛び込んでいっても、なんとか使えるようにサポートしてくれるところが多いです。

 

若い人は基本的に体力あるし、なくても回復力が違います。もちろんそれなりに歳がいっていても体力がある人はやっていけるはずです。

 

あと近くに住めば、災害の時も気持ち的にわりとすんなり出勤できますよ!

 

子育て中、ブランクがあったり未経験で自信がない人は通所施設

通所施設は勤務形態が一定なので、プライベートな時間を確保しやすいです。子どもとの時間も作りやすいですよ。ぼくも家庭を持った時に入所施設から通所施設に転職しました。もし未経験だったりブランクがあって自信がない人でも、夕方には利用者が帰るので、そのあとにフォローアップすることができます。

 

自分の信念を持ってじっくり関わりたい人は訪問系

ぼくが今さら言うことではないですが、じっくり1対1で関わりたい人は訪問系の仕事に転職する人が多いですね。

 

最後に、就職してみたら違うじゃないかとなったら

施設の種類ごとにある程度の傾向はあるんですが、結局のところ実際にその施設で働いてみないとわからないってのが正直なところです。なんか思ってたのと違う、そうなったらどうするか。

 

転職しましょう!

 

どこの施設もたいてい人手不足です。そこそこ転職活動したら新しい就職先が見つかりますよ。むしろ最初から理想通りの施設で働けることは稀です。なので「いざとなったら転職」というのも選択肢に入れながら、福祉の世界に飛び込んでみてください。

おすすめの記事